ただ、四十九日を過ぎていない場合や先方が気落ちしているようなら、時期をずらしてお歳暮の季節であれば、1月8日から2月4日(立春)辺りの間に「寒中お見舞」として贈りましょう。お中元の時期であれば、四十九日を過ぎてから「残暑見舞」として贈りましょう。一般的には、七月十五日を過ぎた贈りものは「暑中御見舞」、八月に入って立秋を過ぎたら「残暑御見舞」として贈れば、まず問題ないでしょう。
お中元やお歳暮の時期など、日本中いっせいに贈答品のやりとりが行われる時期なので、万が一ということがあり得ます。
もし、届いた商品が破損していた場合、店やデパートなどの販売店から配送されたものならば、まずは、販売店の相談窓口や事故係などに電話で相談しましょう。販売店がメーカーや配送会社に連絡をして最善の対処を行ってくれるハズです。
もし、このような事故があった場合でも、贈り主には連絡しないほうがいいでしょう。先方の不注意ではないのに、余計に気を使わせるだけだからです。いらぬ心配をかけないようにするのが、相手へのエチケットであり贈答のマナーといえます。
贈り主としても、万が一の商品トラブルに備えてと、ご挨拶をかねて別便で送り状を出すようにしましょう。送り状には、あいさつのほか、いつ、何を、どこの店から贈ったのか、配送会社はどこかなどできるだけ詳しく書き添えます。そして品物が到着する前に届くよう早めに出しましょう。
特別お世話をしたわけではない相手からお歳暮を頂いたり、政治家や公務員、学校の先生などの公の立場にあり、贈答品を受け取ることができない場合など、かえって先方に気を使わせることもあります。相手も心苦しく感じつつお断りしているハズなので、今後のお付き合いも考え、「心なくお贈りして申し訳ございませんでした」とお詫びの手紙を出すべきでしょう。
頂いた方は、そのまま送り返したり、受け取り拒否をすると角が立つので、今回だけは頂戴し、その代わり贈られた品と同額程度のものを「御中元」「御歳暮」として贈り、「今後このようなお心遣いは無用です」と手紙に書き添えておくようにします。そうすれば、先方に気づいていただけるでしょう。
もし、公の立場にあり、賄賂と考えられる品を受け取ってしまった場合、開封しないように注意が必要。そのまま上から重ねて包装し、立場上頂けない旨を手紙に書いて返送するのが賢明です。
仲人さんは、いまの家庭が誕生するにあたってお世話をいただいた関わりの深い方なので、夫婦揃ってのご挨拶が大事。けれど、名誉媒酌人や表仲人というような挙式当日だけの形式上の仲人さんと一生のおつき合いをするのは双方にとって負担になることも。そんなところから三年間という区切りが言われてきたのではないかと思われます。
たとえ、頼まれ仲人であっても、仲人さんが親しい間柄、または今後も人生の先輩として頼りにしていきたい、何らかの形で親交を持っていきたいと思うのであれば、三年と区切りをつけず、心の向くままいつまでも交際を続けていけばいいでしょう。
贈りものをやめる場合は、改まった申し出は不要ですが、四年目から音沙汰なしでは不自然です。年賀状や暑中見舞いで近況を伝えたり、旅先からおいしい食べものを贈るくらいの心遣いは忘れたくないものです。年に二回の贈りものが負担というのであれば、お中元を省略して一年のごあいさつをお歳暮ですませてもかまいません。その場合のお歳暮は少し高めのものを。お互いの関係に応じて、ふさわしい季節の挨拶と考えていきましょう。